平気で猫を捨てる人もいれば一緒に暮らしたくてたまらない人もいます。
猫と暮らす事はいいことばかりではありません。
吐いたり爪とぎしたり、わざとお布団におしっこしてみたり、病気になったり。
当然生きているのですから、健康に留意して気を配らなくてはいけません。
それには自分がまず健康でフットワークが軽く、何かったときにすぐに対処できることも大切です。

猫を譲渡するのに条件を付与して時にはお断りすることも当然あります。
それはその猫が生涯にわたり幸福でいられるかどうか、もちろん推察でしかありません。
プラス経験則。

このところお断りすることが多く、里親募集にも行き詰まりを感じています。

断られれば腹も立つでしょうし自尊心を傷つけられる思いになるかもしれません。
お断りする理由もストレートでいいのか、相手の方を傷付けない理由にした方がいいのかこちらもそれなりに悩みます。


でも何年かして譲渡した子が悲しい境遇にならないためには仕方のないことと割り切るしかありません。

そんな風に猫のことばかり優先してお断りすると、「猫のため猫のためって、猫のことばかりで相手の人間のことなんかこれっぽっちも考えていない、最悪です。人のことも考えられない人が本当に猫のことなんて考えられるのでしょうか。心のない人だ」と言われてしまいます。

でもね、人間に何かあったら福祉が支えてくれるでしょう。
明日食べるものが無くなったり、帰り道がわからなくなったり、行方不明になればみんなで探してくれるでしょう。憲法で人間は守られていますからね。
猫がいなくなって誰が探してくれますか？　白黒鉢割れの1歳くらいの去勢済の雄猫が脱走していなくなったとひばり放送で流してはくれません。
道端の猫がお腹を空かせていても誰が心配してくれますか？
法律では「もの」扱いでしかありません。

残念ながら猫を欲しいという方の事まで考える余裕はありません。
休業中でご病気であればまずは治されて、それから迎えてほしいと思うのは最悪なのでしょうか。


猫は癒してくれる存在ではありますが、それはその子が幸せだと感じて生きているからなのではないでしょうか？
食べるものがなくてゴミ箱をあさっている猫に癒しを感じますか？
縄張り争いをして大きな唸り声で喧嘩をしている猫に癒しを感じるでしょうか？


「性悪説」を基本にしています。
でもやり取りする中で「ああ、この方なら！」と思える方に巡り合い保護した猫を譲渡してきました。
おかげさまで譲渡後のお写真を送っていただいたり、その子の様子をご連絡いただいて何の心配もなく安心しています。
不安を抱えいつも心に「あの子どうなったかな？大丈夫かな？」というのは本当にしんどいです。


人間に対して気配りの足りない至らぬ者ではありますが、今後ともそのスタンスでいきたいと改めて思いました。





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